弊社ではペット向けCBDオイルの販売を開始しました。

CBDは2018年にFDA(アメリカ食品医薬品局)に医薬品として承認された、難治性てんかんの治療薬エピディオレックスの成分で、最近注目されています。
(※日本ではまだ未承認の薬です。)

今回は、CBDについての概要とペット向けCBDオイルPETNOL(ペットノール)についてご紹介させていただきます。

エピディオレックスについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
https://clinic-magazine.jp/archives/1344

CBDオイルとは

CBD(カンナビジオール)とは

CBD(カンナビジオール)とはアサ科一年草の植物「ヘンプ(大麻草)」に含まれるカンナビノイドと呼ばれる生理活性物質のひとつです。カンナビノイドは100種類以上あり、日本では大麻取締法で禁止されているTHC(テトラヒドロカンナビノール)なども含まれます。
大きく違うのは、THCには精神作用(陶酔感、多幸感、酩酊状態など)があり、CBDには精神作用が無いという事です。

CBDはヒトをはじめとした哺乳類の体に備わっている、カンナビノイド受容体に働きかけます。
体内にはECS(エンド・カンナビノイド・システム)と呼ばれる食欲、睡眠、性行動、疼痛、免疫、感情、運動機能、発達、老化、認知、記憶など調整する機能があり、ECSは全身に分布するカンナビノイド受容体に人や動物が本来持つ内因性カンナビノイドが結合することにより機能しています。
しかし、強いストレスや老化、栄養障害、重金属、環境ホルモンなど様々な影響により、カンナビノイド欠乏症の状態になります。

CBDが内因性カンナビノイドの欠乏を補う事で、本来のECSの働きを取り戻すことができるのです。

CBDオイルの期待される効果や疾患

ECSの機能低下が関与していると考えられる病態は、癌、不眠症、疼痛、嘔吐、関節炎、てんかん、糖尿病、虚血性心疾患、認知症、炎症性腸疾患、多発性硬化症など様々です。
つまり、CBDが内因性カンナビノイドの欠乏を補い本来のECSの働きを取り戻すことで、様々な効果が期待できます。

カンナビノイドの医療分野への研究は、1990年代より盛んに行われ、実際にヒトや動物に対するCBDの臨床試験を行った論文は、約100疾患にも上ります。

実際に論文検索されたい方はこちらから
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=CBD

CBDオイルの安全性

一般的に、CBDの原料となるアサは「産業用大麻(Industrial hemp)」と言われる、精神作用のあるTHC成分を0.3%未満に改良したものが使われています。
また、2017年12月には、世界保健機関(WHO)の薬物依存に関する専門委員会(ECDD)が、CBDの有効性と安全性を認める発表を行いました。

参考:WHO/ECDDによるカンナビジオール(CBD)事前審査報告書の日本語訳|日本臨床カンナビノイド学会

http://cannabis.kenkyuukai.jp/information/information_detail.asp?id=73799

イヌやネコに関しても少しずつ研究が進み、安全性に関する報告も出てきています。
もちろん、かかりつけの獣医師にご相談の上使っていただければと存じますが、使用に
大きな不安を持つ必要はないかと思います。

参考:
・健康なイヌとネコに対し12時間置きに12週間CBDを投与したが、有害性は無かったという報告。
Deabold KA, Schwark WS, Wolf L, Wakshlag JJ. Single-Dose Pharmacokinetics and Preliminary Safety Assessment with Use of CBD-Rich Hemp Nutraceutical in Healthy Dogs and Cats. Animals (Basel). 2019 Oct 19;9(10):832. doi: 10.3390/ani9100832. PMID: 31635105; PMCID: PMC6826847.
https://doi.org/10.3390/ani9100832

健康なイヌに対しCBD、THC、CBDとTHC(1.5:1)、プラセボを投与したところCBDはプラセボと同等に安全であったという報告。
Vaughn D, Kulpa J, Paulionis L. Preliminary Investigation of the Safety of Escalating Cannabinoid Doses in Healthy Dogs. Front Vet Sci. 2020 Feb 11;7:51. doi: 10.3389/fvets.2020.00051. PMID: 32118071; PMCID: PMC7029731
https://doi.org/10.3389/fvets.2020.00051

大麻取締法とCBD

日本では、1948年に制定された大麻取締法によって、THC成分が多く含まれる花穂・葉の利用を禁止していますが、「茎(繊維・オガラ)や種子を利用した製品は除外する」と規定しています。

茎・種子から抽出されたCBD(カンナビジオール)は、日本でも法律上問題はないので、安心して利用することが可能です。

CBDオイルについて、より詳しく知りたい方はこちらの記事でより詳しくご紹介しています。
https://clinic-magazine.jp/archives/500

PETNOL(ペットノール)のご案内

製品紹介

ペット用CBDオイル PETNOL(ペットノール)はエリクシノール株式会社とCalooペット(カルー株式会社)の共同開発製品です。
エリクシノール社はオーストラリア証券に上場し、世界最高品質のヘンプオイルを生産している企業です。
ヘンプについての専門知識を30年以上に渡って蓄積しており、日本にも支社がある唯一のCBDメーカーです。(2020年5月現在)

ペットノールには犬用(for DOG)と猫用(for CAT)の2種類あります。
犬用(for DOG):
厳選された産業用ヘンプから超臨界CO2抽出したフルスペクトラムオイルです。
※THCは含まれておりません。
※フルスペクトラムとはヘンプに含まれる100種類以上のカンナビノイドを全て含む製品のことですが、弊社商品にはTHCは含みません。(これをブロードスペクトラムとも言います。)

猫用(for CAT):
匂いや味に敏感なペットで摂取しやすいように、アイソレートCBDを使用した無味無臭のオイルです。
※アイソレートとはカンナビノイドの中からCBDのみを精製したもので、それをMCTオイルに溶かしています。

使用例

実際にペットノールを使用している例をいくつかご紹介します。

イヌ(キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル)9歳:
原因不明の痒みにより、長年ステロイドを投与。最近になり、ステロイドを投与していても痒みが出始めたため、ペットノールを使用。現在ステロイドの投与はしていない。

イヌ(トイプードル) 12歳:
1週間ほど前から旋回運動があり、睡眠が浅く、ペットノールを使用。

ネコ(雑種)2歳:
難治性てんかんを患っており、複数の抗てんかん薬を併用しているが発作の頻度が高い為、ペットノールを使用。

飼い主様へ

ペットノール販売サイト:https://petnol.jp/


ペットノール取扱動物病院:2020年5月時点
・青森県青森市 こなか動物病院
・千葉県木更津市 きよかわ動物病院
・千葉県成田市 くぼ動物病院
・東京都世田谷区 かみのげ動物病院
・東京都八王子市 奈良獣医科病院
・東京都小金井市 東小金井ペット・クリニック
・神奈川県川崎市 元住吉からき動物病院
・神奈川県藤沢市 湘南なぎさ動物病院
・静岡県浜松市 かば動物クリニック

動物病院関係者さまへ

ご質問などございましたら、下記フォームよりお問い合わせ下さい。
https://forms.gle/DhTYoRWcJEwtm7Sn9