一般社団法人診療所事務長会の理事と医療法人社団ワッフルの事務長を務める松田邦彦氏のインタビュー第3弾。今回は、資金調達、税理士、社労士、レジ(自動精算機)、勤怠管理システムについて伺った。
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間瀬:クリニックの資金調達について教えてください。
松田:クリニックですと規模的にメガバンクはなかなか相手にしてもらえないので、地銀さんにお願いするのが一般的だと思います。クリニックへの融資に積極的な地銀とそうでもない地銀があるので、しっかり相見積もりを取りつつ競わせるのが基本です。関西圏では、池田泉州銀行さん、四国系の阿波銀行さん、徳島銀行さんなどが積極的です。また地銀ではありませんが、みなと銀行さんもがんばっていると思います。政策金融公庫は金利が高いので、開業時にはお勧めしません。開業後、運転資金がどうしても足りない際に検討するというイメージです。医師信用組合の融資は医師会入会が必須な点と、金利がそこまで安いというわけでもないので、使いにくい印象です。
間瀬:税理士の選び方についても教えていただけますか?
松田:優秀な税理士さんの条件としては2点あると思っています。1点目はアクション型の税理士です。アクション型とは、聞かれたことに答えるのではなく、税理士さん側から積極的にアドバイスをくださるような方です。例えば、季節性の大きい診療科では冬の繁忙期は問題がなくても夏の閑散期は資金がショートするようなケースがあると思います。そのような資金繰りの状況を先読みして、夏に向けて追加融資の必要性を説明してくださると大変助かります。月次の会計業務をルーティンでこなすだけで、このような提案をくださる税理士さんは意外と少ない印象があります。
間瀬:税理士さんを選ぶ2点目の条件は何でしょうか?