第2回では、コアアルゴリズムアップデートで、クリニックの検索順位が下落してしまった際の対処法を説明します。

Googleの「コアアルゴリズムアップデート」は、数ヶ月~半年に1回程度の頻度で発生しています。
仮に今回(2019年3月)は影響が少なかったとしても、今後のアップデートで影響を受ける可能性は十分にありますが、そのような時に慌てることなく対応するための3つのポイントを説明します。

ポイント①:検索順位の変動が落ち着くまで、1~2週間程度は様子を見る

「コアアルゴリズムアップデート」が発生した直後は、日々の検索順位が大きく動くので、順位が下がったとしても、すぐに何かを変更しようとせず、しばらくは推移を見守ることを推奨します。
その理由は、順位の変動が続いている間にホームページで何か大きな対策を実施して、その後さらに順位が下がった時に、「変更が原因なのか?」「コアアルゴリズムアップデートの余波なのか?」を判別することが難しくなるからです。
(今回の例では、3月12日~3月14日に変動した後、3月27日にも少し大きめの変動がありました)

大きく順位が落ちたり、アクセス数が急激に減ってしまったりした時には、「すぐに何か対策を打たねば」と考えたくなるものですが、「落ち着くまで待つ」ということも一つの対策として理解いただくと良いでしょう。

ポイント②:検索順位が下落して戻らない場合は、「全ての評価ポイント」を見直して改善する

今回の「コアアルゴリズムアップデート」では、「専門性」「権威性」「信頼性」「利便性」のどれかに問題がある場合、他のポイントで評価されていたとしても順位が下落する、という傾向が見られます。

たとえば、10年以上運用している実績があり、様々な権威性のあるホームページからリンクされているホームページであったとしても、使い勝手が著しく悪いと判断されるケースもあれば、逆にここ1~2年で新しく制作したホームページで、精力的にコンテンツを追加しているホームページであったとしても、権威性や信頼性が不足していると判断されるケースもあるので、注意が必要です。

近年はAIの導入などのGoogle検索が進歩したことで、「人間が見て分かりやすい、使いやすい、信用できるホームページ」を人間と同じように評価できるようになりつつある、とも言われています。
自院のホームページだけを見て改善点が見つからない場合、競合となる医院のホームページも複数見比べてみることで、何か気づきを得ることができるかもしれません。

ポイント③:検索順位が回復するまで数ヶ月単位の時間が掛かることを覚悟する

今回、順位が大きく回復したホームページも、その多くは順位が下落してから回復するまで、3ヶ月~6ヶ月の期間を必要としていました。

よって、「コアアルゴリズムアップデート」で影響を受けて順位が下がった場合、数ヶ月間はその順位が続く可能性があると認識しておくのが良いでしょう。

だからといって「順位が戻るまで何もしなくて良い」ということでは決してありません。
ポイント②で説明したように改善を進めることで、次回のアップデート時に「より良い順位」まで回復することができるはずです。

順位が落ちてしまったこと自体は不運なことではありますが、それを「改善のチャンス」と前向きに捉えて、Google検索だけではなくユーザー(患者)にとっても価値のあるホームページへ昇華させることをお勧めします。

また、ホームページの改善と合わせて、Googleマイビジネスやリスティング広告を活用することも重要です。
「ホームページの検索順位変動は避けられない」という前提で、複数のチャネル(集患するための流入経路)を開拓しておくことで、「コアアルゴリズムアップデートに負けない病院・クリニック経営」が実現できることでしょう。